よゐコント

 

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感情の起伏のない淡々としたしゃべり方、よくわからない場面・人物設定、舞台の暗転によってわかるオチ。デビュー当時の
よゐこのコントを知る人は、こういうイメージを大なり小なり持ってると思う。テレビでの活躍も次第に増えライブをしない時期も
あったが、2002年夏の新作コントライブをきっかけに、不定期ながらも新作ライブを行うようになった。

冒頭にも書いた2002年の新作ライブは、久しぶりの新作ライブということもありファンの期待も大きかったし、おそらく本人たちも
相当気合を入れてネタづくりをしたのではないかと思う。テレビでの活動で「一般に広く受け入れられる」ということを自然に
身につけてきたことにより、このライブはよゐこ初心者でも楽しめるであろう、わかりやすいコントが多い。ただ、その中にも
よゐこの原点でもある、いわゆる“シュール”という感覚的なエッセンスは残されている。特に有野さんのひとりコント「ろーどく」に
いたっては、独特の世界観に引き込まれながらも、いい意味で「意味がわからない」ものであった。自身の友人でよゐこ初心者が
ライブ後に「よくわからないがおもしろかった」という感想を残したが、この言葉こそ、テレビでの経験を生かしなおかつよゐこの
世界観を表現したライブだったという最高の評価だと思う。

このように見事なライブ復活をはたした翌年、同じく新作ライブを行うことになる。前年の新作ライブの成功もあり、ファンの
期待は大きかった。ところが、期待が大きすぎた分この年のコントは正直パッとしなかった。もちろんおもしろかったという人も
いるだろうけど、自分の周囲の人々の評価は全体的に低めである。その理由はさまざまだが、個人的にはストーリー性が
今までに比べて高かったからだと思っている。作家さんの力が大きかったためか、本来のよゐこの「意味のわからない」という
持ち味(何度も言うが、いい意味で)が薄れてしまって、わかりやすく、ストーリーの流れとしては「よくできた」コントが目立った
のではないだろうか。しかし、この年のライブは協力という形で某テレビ番組が入っていたし、その番組の影響もかなりあったため
その客層にターゲットを絞ったというのであればこれはこれで正解の形かもしれない。

そんなこんなでライブ活動が定着してきた頃、よゐこは過去のネタを蔵出しという形で発表する。「蔵出し」ライブのチラシの
裏にはコントの一覧が載っているのだが、タイトルを見てるだけで初期の頃どれほど意味のわからないネタを作っていた
かがうかがえる。あきらかに思いつきと勢いで作ったように推測されるタイトルもちらほら。
実際にライブではいろいろな時代のネタが順不同で行われるが、初期のものと最近のものとではネタの持つ空気がまったく違う
ことがわかる。初期の頃の作品はどことなく閉鎖的で、舞台の上のふたりだけで自己完結してるところがある。逆に最近のネタは
第3者(お客)が見てることをふまえ“見せる”ネタになっている。この蔵出しライブはさすがに一度出したものの再演という形なので
新旧の作品問わず、ハズレはない。

ここまで書いてると、どうも昔のコントのほうが断然いいように思われるが、もちろん最近の作品でも好きなものはある。ただ、
初期のコントで、自分の想像力を勝手に膨らまし、解釈して楽しむという方法に慣れてしまうと最近のコントは設定とか流れとかが
わかりやすく親切でなんとなく味気ないのだ。
「お笑い」と「バラエティー」は違うと言っているテレビ番組があるが、あそらくその意味から言うと、最近のよゐこのコントは
「バラエティー」寄りになってきてるんだろう。蔵出しライブも行ったことだし、温故知新で今後もいいネタ作ってくださいね。

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