独自の解釈も多少含まれておりますので、ご了承下さいませ
<ACT-1> 1. TUNE UP # 1 時は、クリスマスイブ。 一流の映像作家を目指すマークは絶えずビデオを廻し、周囲を記録し続けている。 彼のルームメイトであるロジャーは元ロック・ミュージシャン。彼らが住んでいるのはニューヨーク、イーストヴィレッジにある元音楽出版工場だった産業用ロフト。彼らには家賃さえ払う金がなく寒さに凍えている。 マークにはストリート・パフォーマーのモーリーンという恋人がいたが、彼女は彼を捨ててレズビアンの女性弁護士ジョアンヌの元に行ってしまった。 2. VOICE MAIL # 1 彼らの部屋の留守番電話にマークの母親からメッセージが入る。 「彼女(モーリーン)がレズビアンになったのなら仕方ないでしょ。海にはたくさんお魚がいるじゃない!(世の中にはたくさん女がいるでしょ!)」 3. TUNE UP # 2 ロジャーとマークのロフトに、元ルームメイトでコンピュータの天才コリンズから電話が入る。「下に来てるんだ。鍵を投げてくれよ!」 七ヶ月ぶりの再会を喜んでマークは鍵を投げ落とすが、電話は突然切れてしまった。コリンズはストリートをうろつく暴漢に襲われたのだ。 そんなこととは知らないマークとロジャーは、再び鳴った電話をコリンズからだと思うが、それは昔の仲間で、かつてルームメイトだったベンジャミン・コフィV世(通称ベニー)からのものだった。 4. RENT ベニーは今、ウエストポート・グレイ一族(金持ち)のアリソンと結婚してロジャーたちの住むロフトを買い取り、彼らから家賃を取り立てようとしている。しかし、彼らには払う金もなければ払う気もない。 5. YOU OKAY HONEY?(The Street) 暴漢に襲われて怪我をしたコリンズはストリート・ドラマーのエンジェルと出会う。 エンジェルはコリンズを優しく介抱し、自分がHIVポジティブであることを告白。同じくHIVポジティブであるコリンズと打ち解け合い、一緒にライフ・サポートへ行くことにする。 6. TUNE UP # 3(The Loft) ロジャーの恋人だったエイプリルは「私たちはエイズよ」という書き置きを残し、バスルームで手首を切って自殺した。以来一年あまり、ロジャーは自分の殻に閉じ篭り、外出することさえ出来なくなっている。 7. ONE SONG GROLY ロジャーは残された時間の中で、意味のある最後の1曲を残しておきたいと切実に願う。そんな中、ドアをノックする音が……。 8. LIGHT MY CANDLE 「火をつけて」とミミがロウソクを持って現れる。 ロジャーたちと同じロフトに住む彼女は、麻薬中毒者でHIVポジティブ。 「暖房を止められて寒いから」と言っているものの、元ジャンキー(麻薬中毒者)であるロジャーには、彼女がヘロインを溶かす火を欲しがっていることが分かってしまう。 彼はミミの笑顔がエイプリル(自殺した元恋人)と似ていることから愛着を感じ、ミミもロジャーに好意を抱くが、互いにHIVポジティブであることが言い出せない。 9. VOICE MAIL # 2 モーリーンとジョアンヌは女同士のカップル。 彼女たちの留守番電話にジョアンヌの両親からメッセージが入る。 「ママの追認公聴会には1人で来てくれ(モーリーンを連れて来るな)」と父。 「ブラジャーを忘れないで(あなたは女なのよッ)」と母。 10. TODAY 4 U(The Loft) コリンズがロジャーたちにエンジェルを紹介。 エンジェルは彼らにアキタ・エビータ(犬)を投身自殺に追い込み、報酬を得た経緯を話す。「鳴き声が煩いから始末して」と金持ち婦人に頼まれたのだ。 11. YOU'LL SEE ベニーは買い取ったロフト(ロジャーやマークたちが住むロフト)と隣の駐車場の土地を使ってサイバースタジオに建て直そうと考えている。ロジャー、マークたちを含め、昔の仲間たちの夢を叶えるためのスタジオ計画でもあったのだが、その思いを理解してもらえないどころか、彼らをロフトから追い出す形になるために敵視されているベニーは半ば意地になっていた。モーリーンは抗議パフォーマンスを決意しており、ベニーはロジャーたちに取引を持ちかける。 「モーリーンの抗議パフォーマンスをやめさせてくれたら、家賃は払わなくていいよ」 12. TANGO: MAUREEN 今やモーリーンのスタジオ・マネージャーを任されているジョアンヌは抗議パフォーマンスの準備に追われていた。機械に疎い彼女としては何から何までさっぱりだ。頼みのエンジニアは三時間の遅刻。 マイクが壊れてイライラしているところに、恋のライバルであり、元モーリーンのスタジオ・マネージャーであるマークが現れる。2人は喧嘩ごしでマイクを直し始めるが次第にモーリーンの愚痴で息投合。マイクも無事、直る。 13. LIFE SUPPORT エンジェルとコリンズはライフ・サポートに参加。そこにマークも加わる。 14. OUT TONIGHT クスリでハイになったミミが、ロジャーを外に連れ出そうと現れる。 15. ANOTHER DAY クスリのため、テンションの高くなったミミは積極的にロジャーを誘惑。彼女のそんな行為は元恋人の自殺以来、気の晴れないロジャーにとっては鬱陶しくて堪らず、「別の日に来てくれ!」と突き放されてしまう。 しかし、ミミは「今日以外の日なんてない!」と、ロジャーに言い返すのだった。 ミミは、やがて訪れるであろう「死」の恐怖をクスリで紛らわせながらも、残された時間を後悔することなく有意義に使いたいと思っていた。一方のロジャーは未だ恋人の自殺から立ち直れず、現実から逃げようとしている。彼の唯一の生き甲斐は死ぬ前に最高の1曲を作ること……。しかし、ろくにギターのコードも鳴らすことも出来ずに焦り苦しんでいた。 16. WILL I? ミミを追い出した後、ロジャーは外に出る決心をする。 17. ON THE STREET 警察に絡まれそうになったホームレスを救ったマークだったが、ホームレスからは予想外の冷たい一言。 「偉そうにするんじゃないよ、偽善者め。1ドルも恵んでくれないくせにさ!」 18. SANTA FE コリンズは「SANTA FE(地名)でレストランを開こう」という夢を語る。 19. I'LL COVER YOU(The Street) 恋人同士となったコリンズとエンジェル。お互いに「守ってあげる」と愛を確かめ合う。 「愛は買えないけど借りる事は出来るんだ。ぼくがきみを守るよ」 20. WE'RE OKAY(At the pay phone) ジョアンヌは大忙し。携帯電話では仕事仲間、公衆電話ではモーリーン、携帯電話のキャッチホンでは父親、以上3人との電話中。しかし、浮気者のモーリーンがカルバン・クラインの女性モデル、ジルと一緒にいると知って慌てる。 21. CHRISTMAS BELLS(Varlous) エンジェルはコートを盗まれたコリンズのために新しいコートを買ってやる。 ロジャーはドラッグ・ディーラーからクスリを買おうとしているミミを発見。 追い出したことを謝り、ディナー・パーティーに誘う。 22. OVER THE MOON(The Loft) モーリーンの抗議パフォーマンス。 23. LA VIE BOHEME(Life Cafe) モーリーンの抗議パフォーマンスは大成功。 彼らは打ち上げ会場である「Life Cafe」に向かうが、そこにはベニーとミスター・グレイ(アリソンの父親)が先客として来ていた。「ボヘミア(自由)は死んだんだ」と言うベニーに、マークたちは「La Vie Boheme(自由な生き方)」と対抗。 また、ベニーはミミとの意外な再会に驚く。実は彼らは三ヶ月前まで愛人関係にあったのだ。未練のあるベニーは彼女に言い寄るものの、ミミは自分からディナーに誘っておきながら全く構ってくれないロジャーに不満を感じていた。 その時、AZT(エイズの薬)の飲時間を知らせるベルが鳴る。 互いの秘密を知ったロジャーとミミ。 24. I SHOULD TELL YOU 「これからどうなるのか誰にも分からない……」と、ロジャーとミミは寄り添う。 25. LA VIE BOHEME B ロフトは封鎖され、アベニューB(ロフトのある通り)では暴動が起きていた。遂にベニーは警察に通報。しかし、人々は座り込んでモーモー鳴き続けていた(モーリーンのパフォーマンスより)。 <ACT-2> 1. SEASONS OF LOVE 525,600分 一体、どうやって1年を計る事なんて出来るんだろう。全員の合唱。 2. HAPPY NEW YEAR ロジャー、マーク、ミミ、ジョアンヌは封鎖されたロフトに侵入。そこに現れたモーリーンは、彼女の浮気癖に腹を立てていたジョアンヌと無事に仲直り。コリンズとエンジェルも"007"の扮装で登場。 3. VOICE MAIL # 3 マークの母親からのメッセージ。 「あなたの撮った暴動のビデオを見たわ」 そして、同じくマークの撮影した暴動ビデオを気に入った「バズライン(TVの番組名)」のプロデューサー、アレクシ・ダーリングからメッセージが入る。 「マーク、うちと契約しない?」 4. HAPPY NEW YEAR B マークの暴動ビデオの評判がいいことを耳にしたモーリーン。 「撮影はマーク、ジョアンヌが監督で、主演は私。また抗議運動をすればネットワークで流れるわ。何もかも私のおかげで上手くいってるのよ」と、ずうずうしい。 そんな中、新たな年を迎える。そこにベニーが現れ、封鎖していたロフトの鍵をロジャーたちに手渡す。その映像をネットワークに流して自分の汚名を晴らそうとした行為だったが、マークにばれて失敗。面白くないベニーは嫌味たっぷりとロジャーにミミと付き合っていたことを伝え、彼の嫉妬を駆り立てた。それが原因でロジャーとミミは喧嘩をしかけるが、エンジェルたちの支えもあって仲直り。 「うちに来るかい?」と誘うロジャーに「後から行くわ」と答えるミミ。 そして、ひとり残った彼女はドラッグ・ディーラーからクスリを買うのだった……。 5. TAKE ME OR LEARVE ME リハーサル中のモーリーンとジョアンヌ。彼女たちはまたもや喧嘩中。 モーリーンはジョアンヌの束縛が許せないし、ジョアンヌはモーリーンの浮気性が許せない。「だって可愛いんだから仕方ないじゃない」と言い切るモーリーン。「その私があなたを選んだのよ」 対するジョアンヌも「私が満足させてあげるわよ」と強気。しかし遂に喧嘩別れしてしまう。 6. SEASONS OF LOVE B 525,600分 一体、どうやって去年を数字で表すことなんて出来るだろう。合唱。 7. WITHOUT YOU 遅く戻って来たミミを不審がるロジャー。クスリを買っていたために遅くなったミミだったが、まさかそうとも言えず、ベニーとミミの関係に拘っているロジャーは嫉妬して部屋を出て行ってしまう。 言い訳をすることも出来ずにひとり残されたミミは「あなたがいなければ生きていけない」と、ロジャーのいない人生を想う。 8. VOICE MAIL # 4 アレクシからマークへの留守電メッセージ。 「私たちにはディレクターが必要だし、あなたにはお金が必要でしょ?」 9. CONTACT 遂にエンジェルがエイズを発病。 コリンズの熱心な介護もむなしく、彼女はまもなく亡くなってしまう。 10. I'LL COVER YOU REPRISE(Angel's memorial) エンジェルの葬式で「ぼくがきみを守ってあげるよ」と熱唱するコリンズ。 11. HALLOWEEN マークはアレクシに電話していた。 「契約書にサインした」と、悩んでいた就職の件に決心をつけたのだ。 「なぜ、ミミはロジャーのドアをノックしたんだろう。なぜ、コリンズはエンジェルがドラム・パフォーマンスを行っていた公衆電話を使ったんだろう。なぜ、モーリーンのマイクは壊れたんだろう。なぜ、ぼくはいつも傍観者なんだろう……」と、マークは客観的な目撃者としての孤独を噛み締める。 12. GOODBYE LOVE エンジェルの葬式後、ロジャーはミミと再会。ロジャーはギターを売り、その金で車を購入した。彼曰く「"SANTA FE" に行く」らしい。ロジャーと別れて以来、ミミはベニーと暮らしていた(ベニーがミミの世話をしていた)。 喧嘩別れした状態のジョアンヌとモーリーンが喧嘩を再開。 ミミも加わってロジャーに告げる。「あなたはいつだって、逃げろ、出て行く、約束できない。そればっかりだったじゃない!」「きみは口先だけだ。二股かけていたくせに」とロジャーも反論。 見かねたコリンズが「今日(エンジェルの葬式)は冷静にしてるって言ったじゃないか。これでみんながバラバラになるってことが、ぼくには信じられない」と制する。 結局、モーリーンとジョアンヌは仲直りし、ミミはロジャーの冷たい態度にショックを受け、ベニーと共に去ってしまう。残されたロジャーには、なぜ彼女がベニーと去ったのかが分からない。「逃げることをやめたら、きみにも分かるさ」と言うマークに対し、ロジャーは「きみは仕事に逃げているじゃないか。観察しているふりをしているだけじゃないか!」と言い放つ。 「ミミは青白い顔をしていた」「彼女にはもう時間がないんだ(エイズ発病)」という、ロジャーとマークの会話を、密かに戻って来ていたミミが聞いていた。 「一生の保証ができない恋人は欲しくないのね。私が死ぬのを見たくないんでしょ?」 何も言えずにロジャーは去り、マークはミミを気遣う。「病院を紹介しようか?」 「治療費はぼくが払うから」と、彼女を追って来たベニーも心配している。しかし、ミミは彼らの申し出を拒絶し、姿を消してしまう。 コリンズは葬儀代が払えないため、教会から追い出されそうになっていた。彼ら(エンジェルとコリンズ)がゲイであることも理由のひとつだ。その代金支払いを申し出るベニー。コリンズとベニーは飲みに行き、ひとり残ったマークは仕事に向かう。 13. WHAT YOU OWN 「バズライン」でのバカバカしい仕事に遣り甲斐を感じられないマークは疑問を感じ始めていた。「偽善者と呼んでくれても構わない。ぼくは自分の映画を撮る」とアレクシに電話し、仕事を辞めてしまう。同じ頃、ロジャーはミミを捜す決意を固めていた。 14. VOICE MAIL # 5 マーク、ロジャー、ミミ、ジョアンヌの親たちが、それぞれの子供たちを気遣っている。 15. FINALE クリスマス・イブ。 ロジャーは遂に最高の1曲を完成させていた。勿論、ミミの存在によって作ることの出来た彼女のための曲。しかし、ミミは未だ行方不明。 今日はマーク製作のビデオ上演会。ベニーはミミとの関係がアリソン(ベニーの妻)にばれ、イースト・ヴィレッジから連れ出されてしまった。 そして、コリンズの登場。彼はATMの配線を変え、金持ちの口座から自由に金を引き出せるように細工していた。その為に必要な暗証コードは"A・N・G・E・L"。 その時、モーリーンとジョアンヌが瀕死のミミを連れて彼らのロフトに飛び込んで来た。ミミはストリートで暮らしており、公園で倒れているのを発見されたのだ。 16. YOUR EYES ロジャーは意識を失ったミミに、彼女の為に作った最高の1曲「Your Eyes」を聴かせる。1度は息を引き取ったかに見えたミミだったが、「エンジェルが、あなたの曲を聴きなさいって言ったの」と奇蹟的に息を吹き返す。 17. FINALE B 「この瞬間が最後じゃないことに感謝します」とロジャー。彼とミミは「ここには私たちしかいない。自分の人生を生きるなら、後悔なんてしてはいけない」と、与えられた時間を喜ぶのだった。
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